「温泉」カテゴリーアーカイブ

湯河原温泉の魅力

都会の奥座敷といわれる湯河原温泉は遠い昔、万葉集の中でも詠まれているぐらい

歴史のある長く秘湯の趣を持った温泉場です。明治〜昭和にかけてはこの閑雅な佇

まいに惚れ込んだ数多くの文人達も訪れておりました。しばしば訪れた国木田独歩

はその風情を愛しいくつかの作品を残しました。夏目漱石は遺作『明暗』の重要な

舞台としてここを選び、芥川龍之介もまたこの地に俗塵を避けたと言われておりま

す。疲れた心を山あいの湯に慰めようと訪れる与謝野晶子、島崎藤村、宇野浩二ら

の姿もあったようでした。戦後も小林秀雄、丹羽文雄、大岡昇平ら多くの作家が逗

留し創作の筆を執ったと言われております。神奈川県に位置し東京・横浜などから

のアクセスも良く、海あり、山ありのロケーションは格別です。箱根とは又違った

今でも当時の面影を残した趣のある隠れ家風のお宿が多く、観光バスでの団体のお

客さんよりご家族、ご夫婦、若いカップル等、個人のお客様が多いのも特徴です。